【お悩み】
ウチの息子(中三)の偏食についての相談です。「偏食」と言うより、むしろ「変食」と言えるほどの超偏食です。いわゆる「マヨラー」なのですが、それが尋常ではないのです。カレーやハンバーグなどの洋食にはじまり、お造りや煮魚、関東煮き、お茶漬け、ところてん、さらには赤福餅やカルピスソーダにまでマヨネーズをかけるようになりました。
何度か注意はしたのですが、息子には「嗜好はそれぞれ」と言われ仕方なく放置していました。しかし、最近は、お茶やコーヒーの代わりにマヨネーズをお湯で溶かしたドリンクを飲むなど、いささか度が過ぎるようになってきました。
共働きの鍵っ子なので甘やかして育てたせいもあるのでしょうが、このままでは味覚の乱れたマヨネーズ星人になってしまいそうで心配です。どうか良き道へお導き下さいませ。
(女性、44歳、パート)
【回答】
お母さん、過保護ですよ。ご安心ください。
ところで……パンダの好きなものはなんだ?パンだ。なんちゃって、すびばせん……といったのは故林家三平師匠(林家正蔵師匠の父)でしたが、パンダの本当の好物は笹です。彼らは笹しか食べません。主食が笹なのです。しかも、彼らのうんちを調べてみると、食べた笹から20%ほどしか栄養を摂取していないことがわかったそうです。笹は繊維質が多く、消化効率がよくないのが原因なのだそうですが、それでも彼らは頑として笹を食べ続けているのです。
そのパンダの先祖は雑食だったという説があるそうです。先祖の一部が、ある日、笹を食べはじめ、それこそダーウィンの進化論よろしくで、自然淘汰の結果、笹食いパンダが自然選択されて残っていった、ということらしいのです。
きっと雑食の先祖パンダが、笹食いの現在のパンダを見たら、なんて悪食な…と嘆くことでしょう。そう、この先祖パンダはお母さん、あなたなんですよ。
今、日本人の食生活は劇的に変化しています。アメリカ化しているともいわれますが、それがもっとエキセントリックに変化していくなら、主食がマヨネーズなんてスタイルもありえると思います。きっと息子さんは、生まれる時代を間違ったのかもしれません。未来の食スタイルを今、体現していらっしゃるのでしょう。
あの愛くるしいパンダは笹だけ食べて生きています。あなたの愛くるしい息子さんがマヨネーズだけを食べて生きていてもいいじゃないですか。自信を持って、誇りを持って「うちの息子は未来の食のスタイルの体現者よ」と叫んでみてください。心が落ち着くはずです。あ、そうそう、甘やかして育ててきた息子さんには、ぜひ、すっぱさほどほどの味の素マヨネーズをお薦めください。スっぽい相談所の言うことですからゆめゆめお疑いされぬよう。
あ、それと最後に一言。食べ物としてマヨネーズを使用している間は大丈夫です。ただし、マヨネーズ風呂とかマヨネーズパックとか、食べ物以外への応用がはじまったら、絶対に止めてくださいね。マヨネーズ位相がズレて、大爆発が起こるかもしれませんので。くれぐれもお気をつけあそばしてください。
王 敬寓