【回答】ご質問の長さにこの問題の深刻さが表れていますね。たいがいの人たちが「な〜にをカレーごときで悩んでるんや」と冷ややかな態度で、この質問を読まれたことでしょう。でも、でもなのです。蓼食う虫も好き好きと言います。ましてや、子どもたちというか日本人の三大好物のひとつカレーが家で食べられない悲劇は、もうシェークスピアの四大悲劇にも匹敵する悲しいお話に違いありません。
会社員さんの胸の内、お察し申し上げます。なぜ察することができるのか。それは、ぼくが「まんじゅう難民」だからです。ぼくの家族はみんなまんじゅうが大好きです。でも、ぼくは怖いくらい、まんじゅうが嫌いなのです。だから、もしかしたら「逆難民」かもしれませんね。いずれにしても家族から仲間はずれだということでは会社員さんと同じポジションです。だからわかるのです。
でも、お互い傷をなめあっていても解決にはなりませんね。ということで、真剣にお悩みにお答えいたしましょう。ズバリ言います。会社員さん、カレーのことを忘れてください。そんなものはこの世には存在しないんだ、と信じ込んでみてください。鰯の頭も信心から、と申します。あんな黄色い物体がある、というのは幻想なのです。え、匂いがする?そんな気がするだけです。のど元過ぎれば熱さを忘れる、です。なかったものと思えれば未練も捨てることができるでしょう。仏陀も言っています。「固執を捨てよ」と。「あるということは単なる思い込みに過ぎない」と。
家族が大切なら、カレーを忘れてください。カレーが無くても生きて行けるでしょうが、家族がいないと明日はないはずです。二者択一は大嫌いですが、この際はいたしかたありません。究極の選択をするしか方法がないのですから。
辛いものを我慢するのは辛いことだと思いますが、家族のため、ひいては自分のために心を鬼にしてください。そうすれば、いつか、インド人もビックリの幸福人になれることでしょう。ふるさとは遠きにありて思うもの。カレーだって、記憶の奥底の方で思うものかもしれません。ふるさとを忘れた民は、難民にはなれません。忘却こそが、あなたを「カレー難民」から解放してくれるはずです。
王 敬寓